iiyama製VA形式モニター

ProLite X2775HDS-B
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iiyama製のProLite-XB2775HD-SBです

このモニターは非常に良くできているもので、お薦め度は高いですね
具体的にレビューしていって見ましょう

VA形式の液晶パネルを採用

このモニターの最大の特徴といっても過言ではないでしょう
なんといってもVAパネルを使っているという部分に尽きます

昨今では液晶モニターの低価格化とともにパネルの形式がVA、IPSからTN方式へと切り替わりました
これにより大幅なコスト削減を実現できたため、今の液晶モニターは昔に比べて低価格なのですね

「VA形式ってなに?」

VA形式とはパネルの駆動形式を表します
大きく沸けて

VA (Virtical Alignment)
TN (Twisted Nematic)
IPS (In-Place-Switching)

の3つの駆動形式が存在します
最近のモニターはTN形式が多く採用されており、VAとIPSは滅多に見なくなりました

液晶パネルは小さな液晶分子に電圧をかけ、液晶分子の向きを変えることで光の量を制御しています
光が液晶分子で全て遮断されれば画面は黒となり、逆に全て通過すれば画面は白になるといった感じです

ここで出てくる駆動形式の違いとは、液晶分子の配列の仕方や
電圧を掛けた際の分子の動き方を表します

どの形式がどういった配列で~という細かいレビューは他所様で詳しく解説されているので
ここでは各形式の特徴だけ簡単に説明させて頂きます

TNパネルは価格が安く、白→黒への応答速度が早いのが特徴で
弱点としては黒→白への応答速度が遅く、視野角が狭いことが挙げられます

VAパネルは価格が高いですが、白→黒への応答速度が早く、黒の発色に優れて居ます
さらに視野角がTNパネルより広く、正面からの発色は全形式で最も優れています
弱点としては黒→白への応答速度が遅く、IPSほど視野角が広くありません

IPSパネルは価格が非常に高く、応答速度のバラ付きが少ない利点があります
さらに視野角は非常に広く、寝転がっても画面が普通に見えてしまうほどの広角度を持ちます
弱点としては応答速度が遅く、黒の発色が苦手です

このモニターはVA形式を採用しているので、普通の液晶モニターよりも視野角が広く
さらに黒の発色が得意なので画面の色合いが引き締まります

これは液晶分子の配列方法による恩恵ですね
分子が光を完全に遮断しきることができる配列なので、黒を綺麗に再現できるといったわけです

TNやIPSは配列の関係上、光が漏れてしまうので完全な黒を再現しきれません

正面からの発色も優れているので、ゲーム画面をより鮮明かつ美麗に再現してくれるでしょう
そういった利点から、ゲーム用途や動画再生などにも適した優秀な液晶モニターと言えます

最近ではコスト削減のためにTN主流の中、VA形式で出してくるあたりさすがiiyamaですね

VA形式の液晶パネルによるフルカラー表示
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表示色    16,777,216色    

これは扱いきれる最大色数を表して居ますが
TN形式では1619万色となっているので、フルカラーはVAならではの利点です

RGBの8ビット階調(2の8乗)で256
R(レッド)256階調、G(グリーン)256階調、B(ブルー)256階調
つまり256x256x256=16,777,216

PC環境ではこれを『フルカラー』と呼びます

対するTN方式では6ビット階調になるので、2の6乗=64
64x64x64=262,144色となります

1677万と26万じゃ比較にならないほどの差がでてしまいますので
これにFRC(Frame Rate Control)という技術を用いてフルカラーに対抗するわけです

FRCは高速で点灯を繰り返すことにより、人間の目の錯覚を利用した擬似的な色を生み出す方法ですね
本来無いはずの色をあるように見せてしまう方法です

赤と白を高速で点滅させ、ピンクに見せてしまうといった技術ですね!

このFRCを利用した場合、1色と1色に間に擬似的に3色を生み出すことが出きるため
(64-1)x3=189という階調を追加できます
以上を合計することで(64+189)の3乗=16,194,277。つまり1619万色という結果になるわけです

まぁ・・・そうですね
簡単な話、フルカラーのVA形式が綺麗という話です。

FRCを利用した擬似発色よりも階調ごとの発色が綺麗になるので
やはりフルカラーは偉大ですね。

オーバードライブによる応答速度の改善
オーバードライブ

VA形式やTN形式の特徴として、中間調の応答速度が遅いという弱点があります
これは配列の問題上仕方が無いことなのですが
最近ではこの中間調の応答速度を上げるためのオーバードライブ回路を導入した筐体も出て来ました

このモデルでも採用されているので、VAの弱点を克服したバランスの良いモデルとなっています

1フレームを競う格闘ゲームには向いていませんが
スポーツ番組や普通のゲーム程度でしたら残像感も少なく、かなりお薦めです

普通のMMORPGや動画程度では気になることもないでしょう

しかし遅延が全くないというわけでは無いので音ゲーや格闘ゲームを主にプレイする方は
より応答速度が早いモデルを選ぶことをお薦めいたします

ハーフグレアパネルによる鮮明な映像
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このモデルの利点として挙げられるのがハーフグレアパネルの採用ですね
グレアのノングレアの違いを簡単に説明しますと、液晶パネルの光の屈折の仕方にあります

グレアパネルは画面がテカテカしたやつで、ノングレアはザラザラした感じのやつです

グレアパネル(光沢パネル)の場合は、画面からの光が屈折しにくいのでより強く鮮明な映像を再現でき
ノングレア(非光沢パネル)は光が乱反射しやすいので映像がぼやける傾向にあります

「じゃあグレアのが優れているの?

というのも少し考えるところがありまして、グレアパネルの弱点として大きな問題になるのが
『生活光の反射』です

液晶パネルにグレアパネルを採用してありますと、鏡のように色々なものを映しこんでしまいます
液晶モニターの配置次第では非常に目が疲れるといったデメリットがあり
ノングレアを好んで使う人のが多いという現状です

モニターの正面に窓があったり、光が写り込むような位置に蛍光灯があるともう最悪な状態に。
画面が黒いシーンでは光が反射していて目が疲れます

さらに真っ暗なシーンでは自分の顔が画面に映り込みますので、一気に現実に引き戻されます

そういった事情から管理人も液晶モニターはノングレアを好んで使いますが
やはり映像の綺麗さではグレアのが一歩秀でているので、悩む部分でもありますね・・・

そこで登場するのがこのハーフグレア

これはグレアの利点とノングレアの利点が合わさったバランスの良いパネルで
グレアの鮮明さをキープしつつ、光の反射をおさえ、なおかつ映り込みが大幅に改善されています

VIERAなどの高級プラズマTVに採用されているパネルですね
液晶TVではSHARPのAQUOSや、SONYのBRAVIAの一部高級機に使われてます

液晶開発者側としてはグレアのが綺麗に映るため、グレアを推したいそうなんですが
やはり映り込みの問題があるため、ハーフグレアという商品が生まれたそうです

私も液晶TVはハーフグレアパネルのBRAVIAを使って居ますが、かなり良いですよ
映り込みが少ないわりに鮮明な映像となるのでゲーム画面が美麗の一言です。

しかし液晶モニターでもハーフグレアが出てくるとは・・・
私も次ぎはハーフグレアのモデルを購入しようと思います

ノートPCはグレアパネルが主流なので、ノートPCからデスクに移行予定のフィルティさんにはお薦めかもしれません
やはりノングレアだとぼやけますしね。

総評

このProLite-XB2775HD-SBは非常に良いです
上記ではレビューしませんでしたが、LEDバックライト搭載で省エネでもあります

iiyamaはコアなファンも多くいる渋いところですし、お薦めできますよ

ゲーム会社(結構有名?)に勤めている知人にもiiyama狂がいましたね・・・
iiyamaめっちゃいいよ!と強く薦められたものです

iiyama(旧イーヤマ)は純国内メーカーなので信頼性は高いです
低価格、高品質を売りにしすぎて事業撤退してしまいましたが、今はマウスコンピューターに吸収され
iiyamaブランドとして液晶部門を築いています

ただのマウスの液晶部門ではなく、長い歴史を持つ液晶メーカーですからね
その製品の品質と信頼性は高いものだと思います

自信を持ってオススメします

長くなってしまいました・・・
ここまでお読み頂きありがとうございます

以上を持ちまして今回のレビューを終わります
少しでも参考になりましたら幸いです。

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この記事を書いた人

BTOパソコン購入歴20年以上のゲームオタクです。
10代の頃にはじめて購入したパソコンが低スペックすぎてゲームが出来ずとても後悔した経験からBTOパソコンに興味を持ちました。
当時はそれほどメジャーではありませんでしたが、そのコスパと性能に惚れ込み今に至ります。
自分自身で10台以上、友人からの依頼を合わせると50台以上の購入経験があります。
このブログは2011年から運営している趣味の個人ブログです。

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