良い電源の見分け方

前回は電源の持つ変換効率についてお話しました

当ブログのおすすめBTOパソコンを選ぶ際にも重要な要素になりますので
しっかり認識しておきたいところです

電源の良しあしの一つに、PCに電気を供給する際の変換効率があるとの話でしたが
もうひとつは電源自体の質です

これもかなり重要な要素になりえますので
後学の足しにして頂ければ幸いです

ひとえに 電源の質 と申しましても
「質ってなんなのさ」と思う方も多くいると思います

電源の質とは一体なんなのか
本日は電源自体の質とその見分け方について掘り下げていきたいと思います

さて、本題に入りますが
電源の質とは内部にある部品の質により決まります

先日お話した変換効率が良くても
部品の質がそこまで良くないといった品物も多数あります

パソコンの電源ユニットには
基盤、コンデンサ、冷却ファン、保護回路といった様々な部品が詰められています

質の良い電源と粗悪な電源の見分けかたとしても使えるのが
その詰め方なのですね

質の良い電源はぎっしりと色々な部品が綺麗に敷き詰められていますが
粗悪な電源は詰め方が汚かったり、内部がスカスカだったりするそうです

必要最低限のパーツしか入っていないからコストを抑えて提供できる電源になるわけですし
安価で粗悪なものになってしまうのは必然的といえます
これは一例ですが、粗悪な電源になるともっと酷いこともありえます

それに対して良質な電源は内部回路をしっかりと作り上げており
部品コストもかかるので値段も上がってしまうということになりますが
中身がしっかりしているので寿命が長く、中国産みたいに爆発もしません

では大雑把に各パーツの解説から行っていきます

コンデンサ
蓄電しておくための部位で、他の部位より比較的壊れやすいです
電流は不安定なため電圧は常に一定ではありません
実は100Vのコンセントでも±5%くらいの供給電力の波は常に起きています
低いときは80W程度になっている瞬間もあるそうです

家庭用電化製品でも見られますが、エアコン・電子レンジなどの
消費電力が大きいものをを利用した際に一瞬だけ照明が暗くなったりすることがあります
これは一時的に電力が足りず、電圧が低くなるため起きる現象です
このように逐一変わる電力量を調整して、一定にしてくれるのがコンデンサなのですね

パソコンの場合は電力足りないとシステムが動かなかったり
強制的にシャットダウンしてしまうこともありえるので、このコンデンサが肝になります

PC用電源ユニットに搭載されているのはアルミ電解コンデンサというプラスチックで覆われたコンデンサです
中に電解液が入っているため、大容量が得られますが
経年劣化で容量が減少したり、液漏れ・膨張といった破損の心配があるというデメリットもあります

更に高温に弱いが特徴で、電解液が10度ほど温度が上昇すると
寿命が半分減ると言われています

そのため、アルミ電解コンデンサの耐久温度により電源の寿命も変わってきます
現在生産されているものですと105℃と85℃のものがありますが
耐久温度が105℃の物なら特に心配はいりません
85℃の物ですと寿命が来るのが早くなる傾向にあります

もっとも安定して高寿命なのが日本製105℃コンデンサで
次いで日本製85℃、海外製105℃、海外製85℃となります

1次コンデンサと2次コンデンサの二つが搭載されていますが
より負荷がかかる2次コンデンサが105℃なら1次コンデンサの品質はそこまで心配いりません

できれば2次コンデンサが105℃以上、欲を言うなら日本製のものがいいでしょう

保護回路
上記でもありますが、電圧は一定でないため
過電流になりパーツがショートすることもありえます
それを防ぐのがこの保護回路であり、しっかりと搭載されているものが良いでしょう

最悪の場合はPCに搭載されている全てのパーツを巻き込んで盛大に電源が死にます
が、最近のものは搭載されているものが多いのでそこまで心配はいりません

冷却ファン
これはパソコンの至るところに付いているのでその重要性は既知のものかと思います
電源ユニットも上記の理由から熱に弱いため、内部にファンがついています
このファンにも当然寿命があるので、安物ですとここから電源が死にます

他には基盤などもありますが、重要なのは以上の3つで
とくに寿命に大きく関りますので覚えておいて損はないです

上記のパーツがしっかりと組み込まれており、
日本製コンデンサなどが搭載されているものが良質な電源に近いものとなります

電源というとマイナーなイメージを持つ方が多いと思いますが
まさに縁の下の力持ち的な存在で
その性能が快適なパソコンライフに大きく関ってきます

良い電源を積めばそれだけ静穏性に優れたり、発熱も抑えられますので
パソコン自体の寿命を長くする効果もあります
他のパーツにかかる負担も大きく減らせますからね

そういった意味で電源は影の主役
人によっては最もお金をかけるべき部位だと仰るのも頷けます

長寿命な良質電源でしたら、5~7年以上持ちますし
パソコンを交換しても電源はそのまま次のパソコンへ移動して使うことも可能ですね

まだまだ電源の重要性を知らない方も多いですし
この記事を通じて少しでもパソコン選びのお役に立てたら幸いです

安物BTOだから電源が粗悪なんじゃないの?
ちゃんとしたメーカー製PCなら良いものが入ってるんでしょ?と思う方もいらっしゃるでしょう
実はそうでもないんです

S●NYやNE●、富●通などのメーカーPC
ヒューレット・パッカー●、DE●Lなどの世界TOPのメーカーものでも
一部を除き大体3流電源が入っています

長くなってしまったので今回の記事はこのあたりで
次回も引き続き電源についての考察とさせて頂きます

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この記事を書いた人

BTOパソコン購入歴20年以上のゲームオタクです。
10代の頃にはじめて購入したパソコンが低スペックすぎてゲームが出来ずとても後悔した経験からBTOパソコンに興味を持ちました。
当時はそれほどメジャーではありませんでしたが、そのコスパと性能に惚れ込み今に至ります。
自分自身で10台以上、友人からの依頼を合わせると50台以上の購入経験があります。
このブログは2011年から運営している趣味の個人ブログです。

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