今回はJerryさんからご質問を頂いた、RAW現像特化のパソコンを紹介します。
>>Jerryさん
遅くなってしまい大変申し訳ございません
色々と調べていたところ、かなり時間が掛かってしまいました…。
MDV-AGZ8000S
マウスコンピューター
インテル Core i7-3770K (3.50GHz)/ DDR3 8GBメモリ(DDR3-1600)/
1TB HDD(SATAⅢ 6Gbps) / Nvidia Quadro 600 搭載 /
Windows 7 Home Premium SP1 64bit
¥109,830(税込) 送料+手数料込み
CPU:★★★★★
VGA:★★★☆☆
快適:★★★★★
価格:★★★★★
適正:CAD入門や3DCG入門から画像編集、イラスト編集までこなせるクリエイター向けPC
最新CPUで動画編集も楽々なハイスペックモデル
マウスコンピューターのスタンダードモデル
最新のCPUから高性能メモリ、クリエイター向けGPUまで選べる汎用性の高さが魅力
価格の安さはPC業界トップ
【CPU: Core i7-3770K】
2012年4月29日発売の最新CPU【Ivy-Bridge(第三世代インテル)】
現在発売されている中で最上位モデルとなるのがこの3770Kになります
ゲーム、動画の編集、音楽の編集、凡そ全てのアプリケーションで最高の動作環境を実現できます
第二世代インテルの最上位Core i7-2700Kを上回る性能で、発熱性と省電力が抑えられており
更にシングルコアの性能が高く、RAW現像用途でもかなりのパフォーマンスを発揮できます
Sandy-Eの3930K、3960Xなどと比べるとコア数が劣るので、そこの辺りが気になるところですが…
RAW現像の場合、シングルコアの性能が高いほうが快適に動作します。
core i7-3820と3770Kの比較も気になるところですが…
海外サイトでPhotoshop CS4のベンチマークテストを行った結果がありました
Photoshop CS4用のベンチマークテストで、全15項目の負荷をかけて処理できた合計秒数を競うものです
CPU | Total |
Core i7-3770K | 155/sec |
Core i7-3960X | 156/sec |
Core i7-3820 | 160/sec |
Core i7-2600K | 169/sec |
Core i7-920 | 230/sec |
結果は上記の通り…現時点で最速は3770Kとなりました
単品8万越えのフラッグシップCPUを上回るとは驚異的な性能ですね…。
ちなみに管理人のは最下部にあるi7-920ですが、思わず笑ってしまいました
一分半も違うじゃないの!
今回リクエストを頂いたJerryさんは5年前のPCだそうで
そのあたりだとCore2Duoが主流でしょうか?
i7-2600Kと3770Kが性能差15%くらいと言われていますが
C2Dの最上位E-8600とi7-920が性能差100%以上あるので、
大体どのくらいのスペックアップが見込めるか想像できましたでしょうか?
私にはできませんでした(じゃあ言うなよ)
【VGA: Quadro 600】
Nvidia Quadro 600はクリエイター向けGPUになります
と言いましても、低価格モデルなので入門用という位置づけですね。
OpenGLというプログラミングインターフェイスに対応しているので、クリエイティブ用途で効果を発揮します
主に3DCGやCADといったコンピューターグラフィックスを専攻する方向けのGPUですが
PhotoshopもOpenGLを利用しているので、Photoshopの動作が高速かつ快適になるようです
3DCGメインと思われ勝ちですが、画像編集でもかなりの性能を持っているんですよ
今回リクエストを頂いたのはRAW現像という写真の加工をするためのPCですが
RAW現像用にQuadroを入れる写真愛好家も多いです
画像が鮮明に出るのだとか?
あとは画像の読み込みが早いみたいです。
動画編集はCPUメインなので、こちらの性能はほぼ関係がないですし
ビデオメモリはこのQuadro600でも1GBあるので全く問題ないでしょう。
ただ、ゲーム性能は皆無なのでそこは期待できません
あくまでクリエイティブ面に特化したGPUと言えます
ちなみに低価格モデルといってもハイエンドGPUクラスの値段がしますので
一般の方は買う機会がほとんど無いかもしれません。
【RAM: 8GB】
DDR3-12800 4GBx2
Photoshopを動かす上で十分すぎる容量が搭載されています
メモリーの容量を増やすことで、様々なアプリケーションを快適に動作指せる事ができますので
出来れば6GB以上のメモリ搭載をお薦めします
こちらのCPUは2枚つづりでメモリの性能が向上するデュアルチャネル対応なので
2枚綴りで搭載していくのが鉄板です
Photoshopでもこれだけあれば十分なのではないでしょうか…
私もPhotoshopCS5を使っていますが、メモリ8GBで足りなくなったことはないです
画像1枚で1GB単位(レイヤー数100↑とか)の大きな画像も取り扱いますが
8GBもあれば十分でした
ゲーム会社のグラフィッカーさんが使っているPCでも8GB程度が多いので8GBで良いかと思います
一応他のメーカーが出しているRAW現像用PCも見てきましたけど8GBが主流でした
(どれも異常に高かったので候補から外しましたが)
【ケース:MDV ADVANCE シリーズ 】
ケースについてはHPに詳しく乗っていたので割愛します。
なんとも無難なケースですね
可もなく不可もなくといった感想です
マウスのこのタイプのケースでもかなり長持ちしますよ
うちにも一台ありますからね!
特に不満もなく長生きしています
(夏場でもフル稼働ですが)
【光学ドライブ: ブルーレイディスクドライブ】
(ブルーレイ書込対応/DVDスーパーマルチ機能搭載)
後々ブルーレイの編集をなさるということで、付けて見ました
この構成ならブルーレイ書き込みドライブまでつけてこのお値段でいけちゃいます
【電源: 500W】
500Wの80PLUS【GOLD】電源にカスタマイズ変更します
容量的には問題ないでしょう
Quadro 600は40WととんでもなくエコなGPUですし、CPUもTDP77WのエコCPUです
ゲーム用ハイエンドだとCPU130W、GPU250Wとかザラですからね。
品質はあまり良くないですが、普通に使用する分には十分な物です
電源の変換効率が極めて高いので、そこらの安物よりは良いでしょう
電源の変換効率についてはこちらの記事を参照して下さい
無駄に詳しく力説してしまっています → 意外と知らない電源の重要性
これなら十分な容量がありますし、エコ電源でもありますので環境に優しいです
変な電源を使っている低スペックPCよりも電気代が安くなってしまうことも…
さすが80PLUS【GOLD】ですね!
【総評】
Jerryさんからのご質問に答える形でのレビューとなりましたが如何でしょうか?
Jerryさんが挙げてくださったGTX560搭載のゲーミングモデルも悪くは無いと思うのですが…
やはり、一切ゲームを為さらないとのことなので、少々勿体無く感じました
もちろん、GTX560でもPhotoshopや動画編集は難なくこなせるでしょう
それだけの性能があるGPUですし
しかし折角コメントを頂いているので、できればその方その方に合った最良の選択をしたいのです。
(もはやここまで来ると趣味というか生きがいになりつつある管理人)
なので、こちらの製品をお薦めしたいと思います。
折角ですのでクリエイター向けPCの入門をしてみては如何でしょうか?
「Quadroを使ってるんだ!」というのは中々に気持ちが良いものだと勝手に想像します
【注文方法】
今回紹介したPCは管理人が購入画面でカスタマイズしてしまったものです
マウスコンピューターのHPから製品を選んですぐに注文してしまうとこの構成になりません。
同じようにカスタマイズして購入したい方は
下記のカスタマイズ手順に従って注文をしてください。
【グラフィック機能】の項目で
・【CAD/3DCG用】 NVIDIA(R) Quadro(R) 600 / 1GB ( DisplayPort / DVI-I ※DP-DVI 変換コネクタ付属 )を選択
【光学ドライブ】の項目で
・ブルーレイディスクドライブ(ブルーレイ書込対応/DVDスーパーマルチ機能搭載)を選択
【電源】の項目で
・500W 電源 (80PLUS(R) GOLD)を選択
これで109,830円になったらカスタマイズ完了です
*5月11日(夜)にカスタマイズ手順を画像付きで再更新します
時間の都合上簡素なものになっておりますが、何卒ご了承ください
ご不便をおかけしてまことに申し訳ございません
以上になります。
コメント
コメント一覧 (3件)
TenCo様
早速のご対応ありがとうございます!
Photoshop用途ではCore i7-3770Kが僅差ながらも3820はおろか3960Xをも上回るベンチ結果が出てるんですね。
CPU比較では迷うことなく3770Kを選びたいと思います。
GPUにもゲーム向きとクリエイト系向きがあるんですね。
この辺は全く無知なもので勉強になりました。
OpenGL対応アプリだとQuadro600でもGTX580を上回る性能なんですね。
G-tuneのマイクロケースでQuadro600が選択出来れば言うことなしなんですが、ご紹介いただいたケースでも高さ以外はコンパクトですし、フロントファンを追加してやれば冷却も大丈夫でしょうね。
BDドライブは最近買い換えたのを移植しようと思っています。
お忙しい中本当にありがとうございました。
>>Jerryさん
記事更新が遅くなってしまい申し訳ございませんでした。
自分なりに調べて満足いく製品を探すのに時間がかかりまして…
ケースについて、G-tuneのマイクロケースとの差は冷却性ですね
この辺りの問題もJerryさんの用途ですと普通のケースで問題ありません
エアフロー重視のケースですと、どうしても埃が溜まり易いという欠点もありますし
あれはゲーム用の高発熱GPUやCPUに向けて薦めているケースなので
RAW現像と動画編集くらいでしたら普通のケースでも何ら問題はないです
(ベンチマークやゲーム中はCPUもフル稼働するので発熱がひどいのです)
心配でしたら、Jerryさんの仰る通りフロントファンを追加すれば安心です
BDドライブについては蛇足でしたね…すみませんでした
また何かご不明な点などございましたらお気軽にご相談ください。
SECRET: 1
こんにちは。
しばらくBTOでQuadro600が選択できない状況がありましたが在庫切れだったのでしょうか、また選択できるようになったようです。
6月にBONUSが出たら買おうと思っているのですが、ひとつ悩みがあります。
折角なので地デジキャプチャーボードをつけようと思っているのですが、Quadro600と地デジボードの同時選択ができないようなのです。
これには何か理由があるのでしょうか?
BTOで選択できないだけで、後日自分で地デジボードだけ増設できるのであればQuadro600にしようと思いますが、物理的に不可ということであれば
標準のグラボでもいいかな。と思っています。
知識不足で恥ずかしいのですが、ご教示いただければ助かります。